Mecir's Tennis (170) サーブではラケットを速く振る(当然ですが…)
フラットドライブ系のグランドストロークでは、ラケットを押し出すイメージでボールをヒットします。この打ち方は、ボールコントロールができるために私はとても好きな打ち方なのですが、このイメージの弊害もあります。それは、本来このような打ち方をしてはいけないショットも、つい、同じイメージで打ってしまうという事です。例えば、サーブがその例です。スピン系サーブ(ヘビースピンではなくても)については、内転・外転の重...
View ArticleWimbledon 2013 開幕直前(マレーとジョコビッチを中心に展開?)
ウィンブルドンの2013が開幕する。今年のウィンブルドンは、年齢などから来るフェデラーの(集中力の)衰退は避けれないだろう。ナダルは、あまりにもクレーにチューニングした全仏オープンのゲームを見ると、優勝は難しいだろう。結局、ジョコビッチとマレーを中心に、展開の早いゲームに対応できる第2群の選手たちが優勝を争うのだと思う。五輪で同じ会場で優勝しているマレーと、オールラウンドなコートに対するプレースタイ...
View ArticleWimbledon 2013 ナダルとフェデラーの早期敗退(特に驚くことはなかった)
予想通り(?)、ナダルとフェデラーが早いラウンドで敗退した。誰が勝つのか、負けるのかを予想するためにブログを書いているのではないけれど、負ける時にはそれなりに理由があることが多いと思う。特定の試合の勝ち負けは相手にもよるが、トーナメントを勝ち上がれるかどうかにはそれなりの理由がつきまとう。ナダルの初戦敗退は、私は全く驚かなかった。この早期敗退は、全仏オープンから伏線が引かれていたと思う。ナダルが20...
View ArticleWimbledon 2013 錦織は優勝する「有資格者」
2013年のウィンブルドンの1週目は、男女ともシードダウンが相次ぎ、波乱の様相を呈している。シードダウンと言っても、上位シードの有名選手がバタバタと敗退しているので、例年にない雰囲気が漂っている。その中で錦織は順当にシードを守って勝ちあがっている。メシールの「美しい」テニスを愛する私は、他の選手にも美しさを求める。美しいテニスをする選手が好きだ。美しいテニスにもいろいろあると思うが、私が美しいと感じ...
View ArticleWimbledon 2013 錦織vsセピ
準決勝や決勝まで残っても不思議ではないと感じていた錦織のウィンブルドン2013だが、意外にも3回戦で終わった。足などの具合がかなり悪かったようで、4セット目から先のプレーは、明らかに肉体的な影響があるように見えた。相手がどんなに厳しい配球をしても、それをむしろ逆襲の始点としてしまう錦織のテニスでは、肉体的なトラブルは致命傷だ。驚くばかりにきめ細やかで繊細な配球が、錦織の最大の持ち味であり、肉体はその...
View ArticleWimbledon 2013 セレナ・ウイリアムズの意外な姿
以前も書いたが、正直、男子の試合と比較して、女子の試合にはどうしても興味がもてない。男子の方が肉体的に優勢な分だけプレーに迫力がある、スピードがあるからではない。私は、ほとんどの女子のプレーからは、どうしても美しさを感じることができない。特に、ウイリアムズ姉妹、シャラポワ、アザレンカ、リシツキなどのいわゆる大型プレーヤーにはどうしても興味を持つことができない。彼女たちは、グランドストロークにおいて、...
View ArticleWimbledon 2013 李娜vsラドバンスカ(ある意味こんなに女性的なプレーヤーはいないのかもしれない)
いろんなテニスがあるのだと思う。同じルールで、同じコートで戦う同じ大会の中でも、李娜とラドバンスカの準々決勝戦は、昨日観たセレナ・ウイリアムズとリシツキのゲームとは、別の競技と言ってもよいほど違った。唐突な書き方だが、一般に男性は空間認知能力に長ける傾向があり、女性は言語能力に長ける傾向があると言われている。これを、あえてテニスに置き換えてみると面白い。空間認知とは飛んでくるボールや自分の打つボール...
View ArticleWimbledon 2013 どうしても何か書きたくなるプレーヤー・ラドバンスカ
ラドバンスカとリシツキのゲーム(2013年ウィンブルドン女子準決勝)を見ていて、ラドバンスカという選手がだんだん怖くなってきた。ラドバンスカの目には、ネットの向こうの相手は、コートは、風景は、どんな風に目に入るのだろうか。負けるのが怖いとか、勝ちたいとか、ラドバンスカはそんな気持ちは全くなさそうだ。彼女は、名声や名誉のためにゲームをするのではない。勝ちたいという気持でもない。ただゲームに勝つためにプ...
View ArticleWimbledon 2013 決勝直前 ジョコビッチvsマレー
つい先日、テニスは個人スポーツであり、国を背負うモノではないだろうという事を書いた(こちら)。とは言え、今年のウインブルドンの男子決勝はそうはいかないだろう。伝統ということをこれほど重んじる英国で、伝統をそのままテニスの大会にしたようなウィンブルドンという大舞台で、マレーが背負うものはあまりにも大きい。マレーは、昨年、テニスのレジェンド(伝説)になるであろうフェデラーに決勝戦で敗れ、自らの力でこの大...
View ArticleWimbledon 2013 決勝 ドロップショット・ドロップショット・ドロップショット…
神様は、2013年ウィンブルドンでドラマチックな方の結末を選んだ。77年ぶりのイギリスプレーヤーの優勝。イギリス国民ではなくても、国民の興奮の程度は想像に難くない。マレーは、どちらかというとドライなタイプなので、ウエットに国民と喜びを分かち合うというイメージはない。恐らく、全仏オープンでやニック・ノアが優勝した時とは、かなり違うのだろう。マレーのスピーチは、正直なところ、優勝した今年よりも負けた昨年...
View ArticleMecir's Tennis (172) サーブのフォームと野球の投球フォームの違い(サーブではどこに力を入れるか)
これまで、何度か、テニスのサーブのフォームと野球の投球フォームの違いを書いてきました。Mecir's Tennis (150) サーブのフォームは野球と同じ?メシールのテニス(32) サーブ(その4)...
View ArticleMecir's Tennis (173) コントロールこそ命(フラットドライブ系の利点を活かす)
特に、浅い球を打つ場合やアプローチショットで差が出ます。スピン系のフォアハンドとフラットドライブ系のフォアハンドの違いです。厚いグリップのフォアハンドプレーヤーが浅いボールをスピンのかかった強くたたいでネットに着くのを見て、うらやましく思うことがあります。イースタングリップでは難しいショットです。イースタングリップでは、したがって、それをコントロールで補います。コースを狙い、ピンポイントで狙い打ちし...
View ArticleMecir's Tennis (174) 難易度の高いメシールのバックハンド(コナーズとの比較)
1987年4月のWCTファイナル決勝で、メシールはマッケンローを下して優勝しました(記事はこちら)。この年のメシールは絶好調で、グランドスラムこそ決勝戦には出ていないものの、7つの大会で優勝しました。WCTファイルなるは、4月にしてこの年の4つ目の優勝で、この時点では年間賞金獲得ラインキングの1位にいたのがメシールでした。実は、この年、メシールは初来日しています。このWCTファイルなるの翌週に開催さ...
View ArticleMecir's Tennis (175) 背中を丸めないこと
以前、「えもんかけとフォアハンド」で、肩をえもんかけのように使うことを書きました。この事は、メシールのグランドストローク(フォアハンド、バックハンドの両方とも)が上体が地面に垂直になっているように見えることと関係しています。メシールのグランドストロークをまとめると、次のようになります。上体が立っているように見える。両肩をえもんかけのように使う。これは、言い換えると、「背中を丸めない」という事につなが...
View ArticleMecir's Tennis (176) 緩いボールの打ち方(打点について)
フラットドライブ系の打ち方をしていると、相手の緩いボールに対応しにくいことがあります。それは、ボールの軌跡が直線的ではなく放物線的になるため、ラケットスイング(水平に近い軌道)と合わないからです。厚いグリップのスピナーには一番の「ごちそう」が、イースタングリップには意外に苦手であったり、チャンスを活かすことができなかったりします。スピードはないので時間的な余裕はあるはずです。この場合に、どのような打...
View ArticleMecir's Tennis (177) ステップワークと体重のかけ方・背中を曲げないこととの関係
「背中を曲げないこと」ではグランドストロークでは背中を曲げない、上体を起こすと書きましたが、正確にはやや前傾姿勢になります。これは、以前、「体重のかけ方」に書きました。大切なことは、「体重のかけ方」の図にあるように、お尻を突き出すことです。これにより、上体が突っ立つことなく、しかし背中を丸めずに肩をえもんかけのように使うことができます。ただし、これをステップワークでも行うことは簡単ではありません。お...
View ArticleMecir's Tennis (178) フォアハンドトップスピンロブの打ち方
私は厚いグリップでフォアハンドを打ったことがないので比較はできないのですが、トップスピンロブについては薄いグリップの方が打ちやすいのではないかと思います。薄いグリップでのフォアハンドのトップスピンロブの打ち方をまとめると、次のようになります。フォロースルーは右肩の上(頭より右側)ラケットはほぼ真上に振り上げるイメージボールの外側をこすり上げるイメージ最後まで腰(骨盤)の回転を使わず途中で止めるイメー...
View ArticleMecir's Tennis (179) 腕が遅れて出てくることと打点が後ろになることは別の話なのです!
グランドストロークにしても、サーブにしても、サービスラインまでを使ったショートテニスで強く(または大きなフォームで)ボールを打つことができるかどうかが、その人のテニスのレベルを示すとよく言われます。スピンを打ちにくい薄い(イースタン)グリップでは、ショートテニスでしっかりとボールを打つのはなかなか容易ではありません。簡単にサービスラインを超えてしまいます。とは言え、無理やりのスピンボールを打ったので...
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