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Channel: ミロスラフ・メシールのテニス Miloslav Mecir's Tennis
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Mecir's Tennis (118) テイクバックでラケットヘッドはどこを向く? (ジョコビッチの場合)

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ジョコビッチのフォアハンドのラケットの軌道の動画像(スローモーション)をYoutubで見つけました(こちら)。


メシールのテニス(55) テイクバックでラケットヘッドはどこを向く?で書いたとおり、現在の男子テニスでは、ほとんどの場合、テイクバックでラケットヘッドが上を向きます。(バックハンドはプレーヤーにより異なります。)


メシールのテニスでは、ラケットヘッドがした(真下ではありませんが)を向きます。



Mecir's Tennis (119) 右足とラケットの同期

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メシールのフォアハンドでは、テイクバックからフォワードスイングにかけて、右足つま先はネットに向かって、1時方向になります。


一般には、つま先は2時から3時方向を向きます。一般とメシールの違いを図にしてみました。

http://www.tennis4everyone.com/tennis-tips/223-odds-favor-novak-djokovic-to-win-at-wimbledon

http://www.flickr.com/photos/tennis_express/6473345073/


メシールのテニスではテイクバックトップでラケットヘッドが体の前で、かつ5時方向を向く(6時方向を向かない)ため、「小さなテイクバック」です。その代わりに、ラケット面を正確(精密に)作り、確度の高いフォアハンドストロークをします。

小さなテイクバックで、確度の高いストロークのために何ができるか。

それが、右足とラケット面の連動です。一言で言うと、「テイクバックでは1時方向を向く右足とラケット面を平行にする(脳内イメージ)」です。その後、右足の力でフォワードスイングするときに、ラケット面をそれに同期させます。

これにより、テイクバックからフォワードスイング前半までは、ラケット面を右足によって操作するイメージができます。言い換えると、ラケット面を(右手で)任意に動かすことはできません。

プレーヤーは、テイクバックからフォワードスイング前半までを、右足だけに意識を集中してボールのコントロールをすればよいのです。右手に力が入るのは、フォワードスイング後半、インパクトからフォローするにかけてという事になります。

この方法の利点はたくさんあります。
  • フォワードスイングで正確なラケット面を作りやすい。
  • テイクバックからフォワードスイングで右手の力が抜ける。
  • 右腕に力が入らないので、テイクバックで右脇が締まりすぎない。
  • (右足が体の前にあるので)ラケットを体の前に置くイメージを作りやすい(体の右側に来ない)。

錦織 vs フェレール 全豪オープン2013

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珍しく、今のプロテニスの試合をじっくりと見ました。全豪オープン4回戦の錦織対フェレールです。私は、オリンピックを含めてスポーツの試合は原則的には個人(またはチーム)のものだと思っていますので、日本人だからと言って錦織を応援するという事は考えたことがありません。

今、これを書いている時点で、錦織は2セットダウンで2-3ですので、ここからカムバックするのは難しいかもしれません。フェレールの守りは鉄壁で、かつての全仏オープンのヴィランデルを思い出しました。

が、しかし、錦織とフェレールを比較すると、見ていて面白いのは明らかに錦織です。錦織のプレーはイマジネーションにあふれ、相手をどう動かして崩すか、相手にどう予測させないか(予測させないように隠すか)を考えながらボールを打ちあいます。

正攻法で攻めるボール、相手の逆を突くボール、リスクの低いボール、リスクの高いボール…様々な要素を織り交ぜて、錦織はボールに向かいます。

フェレールは、相手が攻めることが難しいという条件の下で常に最もリスクが低いボールを打ちます。錦織が打ったボールをフェレールが次にどこに打ち返すか、打つ前から分かってしまうほどです。

錦織はリスクの高いボールと低いボールを織り交ぜながら、様々なパターンでポイントを取りに行こうとします。が、この試合では、なかなかうまくいかず、ミスするシーンが多くなり、劣勢になっています。サーブを含め、パワーだけでポイントを取ることは難しいため、どのポイントも組み立てと戦略でポイントを取らねばなりません。フェレールのフットワークにボールを拾われてしまい、思うような結果にならないこともしばしばです。

もし、錦織が負けてしまうとしても、私はこの戦略を変えてほしくないと思います。

フェレールは、試合中に紹介されましたが、フェデラーとジョコビッチには全然勝てないそうです。力と戦略を組み合わせたプレーヤーに対しては、フェレールのテニスは「全く」歯が立たないのです。錦織には、そういう選手になってほしくはないと、私は思います。折角、これだけのイマジネーションがあるプレーができるのですから。

フェレールは、(フェレールには申し訳ないですが)プロテニス界においては、「フェデラーの様な歴史に残る選手または真のトップ選手の試金石」の選手なのです。フェレールのテニスの歴史での役割は、フェレールの上にいる選手と、下にいる選手を分けることなのです。

(2011年のジャパンオープンのフェレール対マレーのゲームを思い出しました。フェレールとマレーでは、身体能力が違いすぎ、フェレールが勝てるという雰囲気は、全くなかったのです。)

錦織は、フェレールの上にいる選手になってもらいたい。だとすれば、錦織がすることはただ一つ。戦略を含めた自分の技術でフェレールに勝つことです。フェレールにあわせたテニスをする必要はないのです。

その意味では、錦織が負けるとしても、フェレールに押されたのではないことが大切だと思います。あと少し攻めきれていない、それだけです。この差を埋めた時に、おそらく、錦織はフェレールと言う試金石を超えるでしょう。その時は、錦織は、二度とフェレールには負けることはないと思います。

なお、フェレールの役割をこのように書くのはフェレールに厳しいかもしれませんが、フェレールはヴィランデルを見習えばよいと思います。ヴィランデルも、かつて、「試金石プレーヤー」でした。しかし、ヴィランデル自身が自分のプレーを改良し、ついには自分がナンバーワンになりました。すべてのプレーヤーを、一時、「自分の下」にしたのです。

テニスで大切なのは、イマジネーションだと思います。なぜなら、そこに、人格が現れるからです。我々が見たいのは、テニスという姿をしたそのプレーヤー自身なのですから。

Mecir's Tennis (120) フォロースルー(フォアハンド)

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さて、メシールのテニスも、フォロースルーを考えるところに来ました。



昔のテニスでは、「インパクト後にボールを5個分押すように打つ」と言われていました。今のスピン系テニスはフォアハンドもバックハンドもアウトサイドインが基本ですので、「ボールを押す」と言うのは今風の考え方ではないのかもしれません。

メシールのストロークは、「厚い当たりでボールが重い」典型です。この5個は、もしかしたら、6個、7個なのかもしれません。

私の様な未熟な技術しかないと、ゲームではバックアウトするのが怖くて、どうしてもラケット面をこねてしまいます。厚い当たりよりもラケット面を早く伏せることでアウトするのを防ごうとしてしまうのです。相手のボールが低いまっすぐな場合はラケット面を地面と垂直にして押し出せるのでまだよいのですが、高く跳ねるボールの場合(とくに打点が高い場合)に面をこねやすいようです。

しかし、スイングの中で、ボールの回転、安定感、重さなどを決めるのは、フォロースルーです。ボールをコントロールするのも、フォロースルーです。フォロースルーがボールを支配するすべてであり、テイクバックやフォワードスイングは、所詮、フォロースルーを作るための準備でしかないのです。

もう一つ。フラットドライブ系のスイングでは、フルスイングできるヘビースピンと比較して、どうしてもラケットスイングを全力で打つことができません。バックアウトは怖い、でも少しでも早いボールを打ちたい。上記のフォロースルーでラケット面を伏せてしまう理由の一つです。

こう考えるのがよいと思います。

まずは、(試合の序盤では)ボールスピードを期待せずに、ボールを厚く打つことを考えます。エースは取れないかもしれません。しかし、思うところによい回転のボール(つまり、厚い当たりのボール)が打てることを目指すのです。相手の打つボールへのタイミング、打点等を掴み、「力の入ったボール」が打てるようになったら、その次の段階として強くボールを打てばよいのです。





フェレール、悲願の決勝届かず(全豪テニス2013) ~フェレールと李娜

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四大大会の準決勝で戦ったのは5度目。しかし決勝への壁がどうしても越えられない。「全ての試合でベストを尽くしたが、対戦した相手(ジョコビッチ、A・マリー、ナダル)は自分より優れている。私には何ができるのか」といら立つ場面もあった。メルボルン時事:抜粋

スポーツは残酷な側面を持ちます。他のスポーツと比較してアップセットが多くないと言われているテニスの場合は、なおさらです。

錦織 vs フェレール 全豪オープン2013で書いたとおり、フェレールは「試金石」の役割しか果たせない。厳しいけれど、それは事実です。

安定している(ほとんどの大会で下位ランキング選手に負けない)が上位選手には勝てないという、銀行口座のように正確な結果しか出せない選手。私にはどうしても魅力を感じることができないのです。

テニスの面白さは、イマジネーションの豊かさです。低いリスクで如何に意外性があるボールを打てるか。観客は、それを楽しみに、一本一本のショットを追いかけるのです。

最近の世界の女子テニスは、その点で、私は興味を失いつつあります。確かに、20年前と比較すると、考えられないほど女子のボールは速くなりました。強くボールをヒットするようになりました。

しかし、いくらボールを強く打っても、そこにイマジネーションと意外性がなければ、そこから個性は出てきません。「人格はテニスを超えることができない。」人格が表現されることとイマジネーションあふれるプレーは、意味が重なります。

イマジネーションあふれる人格が、イマジネーションあふれるプレーを導き出します。

「テニスを楽しみたい。」そう言い続ける李娜は、私が見ていて楽しい数少ない女子プレーヤーです。彼女のユニークなキャラクターについては、以前書きました

自分より上位ランクには勝てないけれど、自分より下位ランクには負けない選手よりも、調子に乗ったら2位と1位を連破してグランドスラムで優勝しそうな選手の方が、見ていて楽しいに決まっています。

明後日は全豪オープンテニス2013女子決勝です。ランキング2位のシャラポワを破って決勝進出した李娜とランキング1位のアザレンカ。李娜が、この大きな舞台で、どこまでイマジネーションあふれるプレーを展開してくれるか、のびのびと自分らしいプレーを展開してくれるのか、楽しみです。2012年の全豪オープンのときとはかなり違うようです。

Mecir's Tennis (121) レディーポジションでのラケットの持ち方(マッケンローのフォアハンドから学ぶ)

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最近のプロテニスでは、どの選手も、苦手なショットと言うのはない(全プレーヤーがオールラウンド)ですが、1990年代はたいていのプロテニス選手が、トッププレーヤーでさえ、不得意なショットを持っていました。ジョン・マッケンローは、7度もグランドスラム(シングルス)で優勝していますが、あれほど知名度のあるプレーヤーであっても、歴代のシングルス優勝回数では10位にも入っていません。(歴代優勝者の一覧はこちら。)

マッケンローは、サーブ、ボレー、バックハンドストロークとあらゆるショットがすばらしかったのですが、唯一、フォアハンドのグランドストロークだけはよくありませんでした。「よくない」というのは悪いという意味ではなく、これだけのレベルの選手にしては「不安定」だったと言う意味です。マッケンローのフォアハンドストロークは、グランドストロークと言うよりも、ボレーの延長のようでした。テイクバックがほとんどなく、ラケット面を作ってタイミングでボールを打ちかえす打ち方でした。

このグランドストロークでは、他のショットがいくら優れていても、どうしてもプレーは安定しません。レンドルがウィンブルドンをとれなかったのがメンタルだとすると、マッケンローは技術的理由で全仏オープンをとれなかったのだと思います。

バックハンドは利き腕の肩(右利きの場合は右肩)を支点にスイングできますので、小さなテイクバックでも正確なショットを打つことができます。フォアハンドは、体の回転と肩の組み合わせる(複雑な)打ち方を要求されるので、バックハンドのように右肩の位置を固定するわけにはいきません。そのため、どうしてもテイクバックが必要になります。

マッケンローのフォアハンドは、体の回転を使わない(テイクバックを使わない)ボレーのような打ち方だったわけです。


サムネイル

面白いもので、フォアハンドストロークが苦手と言うのは、レディーポジションにあらわれています。写真は、マッケンローの(最近の)レディーポジションの写真です。(Youtubeの画像はこちら。)バックハンドストローク側のラケット面が前を向いているのが分かります。言い換えると、「レディーポジションで、すでに、バックハンドを打つ側の準備になってしまっている」です。


同じ左利きで薄いフォアハンドグリップのアンリ・ルコントも、同じような傾向があったようです。(マッケンローほどは顕著ではないですが。)レディーポジションで、ラケットがバックハンド寄りになっています。

レディーポジションがバックよりだからフォアハンドが苦手なのか、フォアハンドが苦手(またはバックハンドが得意)だからレディーポジションがバック寄りになるのかはよく分かりません。

ラケット面がバック寄りの場合は、当然ですが、フォアハンドのテイクバックの距離が長くなります。テイクバックが遅れ、安定性が悪くなり、下半身や体の回転との同期が難しくなります。


ラケットヘッドを前に出しておけば、テイクバックは楽です。ラケットが動く距離が短くなるので、瞬時にテイクバックができます。図にあるように、体の前にあるラケットを少しだけ後ろに引けばよいのです。(ラケットヘッドは0時方向が1時方向になるだけですので。)

体の回転とラケットの回転は一致する(体の回転でテイクバックする)のが基本ですが、メシールのフォアハンドテイクバックはラケット移動距離が短いので、相手の球が速い場合などはとりあえず手だけで引いて打つ(ラケット面を合わせるだけでボールを返す)ことを時々しています。

図のレディーポジションのラケット位置はちょっとした違いのように見えますが、体の回転とラケットが同期するタイプのメシール(マッケンローも)の場合には、この違いは無視することができない差です。

なお、歴代7回のグランドスラム優勝は、ヴィランデルと並んで2013年1月現在では第13位です。6回優勝者には、エドバーグ(エドベリ)やベッカーがいます。2013年の全豪オープンで優勝したジョコビッチも、歴代優勝回数が6回になりました。マッケンローが14位になるのも時間の問題かもしれません。

Mecir's Tennis (122) フェデラーのフォアハンドとエドバーグのフォアハンド

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Youtubeで面白い動画像を見つけました。Roger Federer Forehand on the APAS Systemというものです。APAS Systemが何か、まだよく理解していませんが、プレーヤーのフォームを骨格の動きで表現しています。


また、フェデラーのフォアハンドの連続写真もあります。


一方、エドバーグ(エドベリ)のフォアハンドの連続写真が以下です。


この二人のグリップは、薄めのイースタングリップですが、フォームは全く異なります。

フェデラーのフォアハンドは、右肘を支点としたいわゆるワイパースイングになっていることが分かります。一方のエドバーグは、右脇を大きく開け、右肩を支点としてスイングしています。

一番の違いは、それぞれの写真の4~5枚目です。フェデラーのスイングでは右肘が前に突き出されています。エドバーグは、右肘が後ろに残っており、ラケットヘッドが前に出て行っています。

右肘と右肩をどちらを支点にする方が安定したスイングになるかは明らかです。トルクの小さい右肘の方です。右脇が開いたスイングでフォロースルーでラケット面を伏せると、いわゆる「こねる」スイングになってしまい、ボールがネットしやすくなります。また、右脇が開いているせいでボールコントロールが難しくなります。

一方で、回転半径が大きな右肩支点スイングはパワーは出ます。かつて、ラケットの性能が高くなかったころには、大きな回転半径が必要だったのでしょう。しかし、現代のラケットであれば、右肘支点のスイングでも十分にパワーは出ます。

ワイパースイングは、厚いグリップの専売特許と言うわけではなく、イースタングリップでも重要なスイングです。ワイパースイングでは、ラケット面を伏せてしまう(ラケットをこねてしまう)イメージがありますが、インサイドアウトスイングではラケット面はどちらかと言うと地面に垂直に動きます。(まさに、車のワイパーのイメージ。)つまり、逆クロスではラケット面はフォロースルー(の前半)では伏せることはないのです。(早くラケット面を伏せてしまってはワイパースイングになりませんので、注意が必要です。)

また、肩よりも高いボールの場合には、右肩が下がることを恐れる必要はありません。右足を軸足として回転する際、右肩が下がる(左肩が上がる)ことがあります。

順クロスの場合は、どちらかと言うとアウトサイドインにスイングしますので、ラケット面は逆クロスの時よりも早く伏せることになります。ただし、この場合も、右肘を前に突き出すようなイメージにあります。

ワイパースイングの利点をまとめると、次のようになります。
  • ボールの力加減が不要である。(つまり、力いっぱいスイングすることができる。)
  • 薄めのフォアハンドグリップでもボールにスピンがかかりやすい。
このようなワイパースイングは、次の時に有効です。メシールは、次のような場合に、このようなワイパースイングを使っていました。
  • 相手のボールが高く弾む場合。
  • 相手のボールに力がない場合。(こちらの力でボールを打たなくてはならないため。)
  • アプローチショットで力の加減が難しい場合。
  • 逆クロスにボールを打つ場合。
  • 相手のボールが深く高く弾む場合。(後ろに下がりながら打つ場合。)
メシールが高いボールに対してややワイパースイングで打っている動画像はこちら

逆に、次のような場合には、ワイパースイングは向いていません。メシールは、このような場合には、フラットドライブ系でボールをヒットしています。
  • 相手のボールが低く早い球の場合。(腰の高さまたはそれ以下の場合。)
  • 相手のボールが速く、十分なテイクバックをとれない場合。
  • 高いボールを順クロスに打つ場合。
順クロスの場合は、ワイパースイングよりも、肩と腕を一体にして、肩を支点にラケットを振る方が安定します。フェデラーよりも、むしろエドバーグの打ち方です。

さて、上のフェデラーとエドバーグの写真は、もう一つ違う点があります。フェデラーが右足を軸として打っているのに対して、エドバーグは右足から左足への体重移動で打っている点です。ワイパースイングは、右足を前に出してその足を軸にするのが打ちやすいのです。

右足を軸に打つ場合に気を付けるのは、次の点です。
  • テイクバックで右ひざを曲げて入り、右ひざを曲げたままで打つ。⇒さらに、フォワードスイングで右ひざを伸ばさない。(体が上に伸び上らない。)⇒お尻を後ろに引くことで、反作用で右肘を前に出すことができる。
  • 右足を軸に回転する。頭が右足の上で動かない。
  • 打点は前に置くこと。これにより、右ひざの支点が固定する。(ボールに押し込まれると、右腕全体をアコーディオンのように前に伸ばさなくてはならなくなるため、右肘が固定できない。(右肘も前に動く。)
  • 前後の体重移動ではなく、体の回転でボールをヒットする。打ち終わった後に左足に体重が移動しないように。


ボールを強く打ちたいとき、右肘を前に突き出すことを恐れてはいけません。それは、ボールをこねて打っているのとは意味が違うからです。

Mecir's Tennis (123) バウンドする地点を指さそう(その1)

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メシールのテニス(107) 左手の指さしはボールの高さに合わせるで、フォアハンドでの左手の指さしの大切さを説明しました。

今回は、そのタイミングについて説明します。

メシールのテニスでは、相手のボールがバウンドしたタイミングが、バックスイングからフォワードスイングに切り替わるタイミングです。

つまり、ボールがバウンドした時には、フォワードスイングの準備ができているという事になります。

言い換えると、左手はボールがバウンドした時にはボールを指さしていることになります。つまり、バウンドするボールを指さしすればよいのです。特に、腰よりも低いボールの場合は、バウンド地点を指さすのがよいと思います。メシールのテニス(107) 左手の指さしはボールの高さに合わせるで書いたとおり、低いボールの場合は指さしも低くなるからです。

高いボールの場合は、バウンドするタイミングで左手で指さししますが、最初から高いところを指さすことになります。

ボールのバウンドと指さしを合わせるのは、タイミングがとりやすいという意味でも、大切なイメージだと思います。

バウンドしたタイミングでフォワードスイングが始まるのですから、ボールがバウンドしたら(=指さしができたら)その左手が主導でフォワードスイングを開始します。イメージとしては、ボールが来るのを待つのではなく、自らボールを打ちに行く感じです。ボールに合わせてラケット面を作るのではなく、スイングしてボールを叩くというイメージが大切です。

Mecir's Tennis (124) 緩いボールの打ち方

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スピン系ではなくフラットドライブ系のメシールのフォアハンドは、速い球には比較的強いのですが、遅い球や浅い球に対して意外に苦労します。チャンスボールになるべき遅く浅い球でミスするのは、そのショックは二倍です。
 
力のない球を打つには、自分からボールに力を与えてやらねばなりません。ラケット面が少しずれてしまうだけでもネットしたりアウトしたりするフォアハンドでは、
  • 正確なラケット面を作る
  • ボールに力を与える
という二つのことを同時にせねばなりません。

力の加減をすると、この2つを達成することは(ほぼ)できません。つまり、答えははっきりしています。
  • 力のないボールを打つためには、力を入れて打つ。
つまり、スピン系のボールで強く打つのです。打ち方はこちら

Mecir's Tennis (125) バウンドする地点を指さそう(その2)

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Mecir's Tennis (123) バウンドする地点を指さそう(その1)で書きましたが、メシールのフォアハンドでボールがバウンドした写真を並べます。





どの場合も、左手はボールを指さしています。正確には、指先ではなく、左ひじ(二の腕)が指しています。このあたりは、メシールのテニス(97) テイクバックの指さしは正確には「肘(ひじ)さし」に書いたとおりです。

ボールに食い込まれないため、ラケットを強く振るために必要なことです。

Mecir's Tennis (126) 「人格はプレースタイルを超えることができない。」(村上龍(2))

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文章を書くことを生業(なりわい)とする人は、どうしてこんなに言葉をうまく使うのだろうと思うことがあります。

このブログの一番最初の記事で書いた村上龍氏の、次の一言は、私が、テニスというスポーツを愛し、自分でもプレーを楽しむ理由を、たった一言で言い尽くしてしまっています。

「人格はプレースタイルを超えることができない。」

多くのスポーツがそうであるように、テニスのプレーにも、その人のキャラクターが表れるものです。積極的なタイプはネットに出ますし、安定指向の場合はベースラインで粘るプレースタイルになるでしょう。

普段の日常生活では安定志向の人が、案外と攻撃的だったりすることがあるかもしれません。恐らく、プロであってもアマチュアであっても、その基本は同じなのではないかと思ます。

その人の人格は、その人のプレースタイルを超えることができない。

つまり、その人の人格のすべては、その人のテニスを見ていればわかるというのです。テニスのプレースタイルは、それほどまでに、人の性格やキャラクターを反映しているということです。

メシールのプレースタイルは、メシールの人格そのものです。メシールのコート上でのマナーは、メシールの人柄であり、大げさではなく生き様なのです。私がメシールのプレーをコピーしたいという気持ちは、つまりはそういうことなのです。

レベルの高いプレーヤーほど、つまりプロプレーヤーほど、プレーを見ればその人の人格がそこに浮かび上がって見えてくるものです。

全豪オープン2013女子決勝 Na Li (李娜)VSアザレンカ

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個人的な事情で全豪オープン2013女子決勝のテレビ放送を見ることができなかったのですが、今日、WOWOWで決勝のダイジェストを観ました。ダイジェストですからすべてのプレーを見たわけではありませんが、第1セットから第3セットまで李娜のプレーが首尾一貫していたのが印象的でした。

自分のペースでテニスをする。自分のテニスでゲームを支配しようとする。それが李娜のテニスであり、李娜のテニスの魅力です。

2011年全仏オープン決勝戦のあの迷いながらのプレーとは全く違う、堂々としたプレーでした。全仏オープンの時とは違い、アジア人とか中国人とかそういうことは全く関係ない、一人のトッププレーヤーとして、李娜は李娜のテニスをやりぬきました。

私は、今回は優勝できなかったですが、李娜が2年前よりも明らかに成長したと感じました。2011年の全仏オープン優勝から1年半ほど、特にグランドスラム大会ではベスト4にすら残ることができなかった李娜ですが、今はその間の苦しみから脱して新たなステージに立ったことを、今回の大会では示してくれたように思えます。

最近の私は、今の女子テニスを面白く感じることができません。どうしてなんだろうかと、この決勝戦を見ながら考えていました。

女子テニスという言葉からするとちょっと違和感を感じますが、今の女子テニスのトップランカーを表すの一番ぴったりなのが、パワーテニスという表現です。特にトップ3であるシャラポワ、アザレンカ、ウイリアムスに共通しているのがパワーテニスだと言ってもよいでしょう。

パワーテニスとはなんでしょうか。私は、次のようなイメージを持っています。

プレーヤーは、飛んできたボールに対して、どのようなボールを打つかを選択します。強さ、高さ、コース、回転、リスクなど、相手やスコア、自分の調子、そして自分のプレースタイルから打つボールを決定します。選択は一瞬で行われるため、じっくり考える時間はありません。

そこでパワープレーヤーは、こう考えます。「現在の自分の体勢で最も強いボールを打つことを最優先しよう。」もちろん、とは言え相手の打ちやすい場所に打ち返したのでは不利になりますから、相手の打ちづらい場所を狙うことも考えます。

しかし、選択において、コースを狙う事よりも強いボールを打つことが優先します。それがパワーテニスであり、パワープレーヤーです。

パワープレーヤーの力のあるボールは、コースが少々甘くても、いきなり反撃されることはありません。反撃されないぐらいパワフルなボールを打てるからパワープレーヤーなのです。

パワープレーヤー同士の打ちあいは、「激しく見ごたえがある打ち合い」などとアナウンサーは言いますが、そうでしょうか。私には、どこか綱引き競技を見ているような気持になることがあります。パワーで押し切った方が勝ち。そこには、戦略がありません。

李娜のボールもパワフルですが、トップ3ほどのパワーはありません。あえて言うなら、パワーとプレースメントが50対50のバランスでしょうか。トップ3がおおよそ80対20程度だとすると、李娜のテニスはパワーテニスとは言えません。バランスがよいプレースタイルだと思います。

李娜は、決勝戦で自分のプレーを最初から最後まで貫きました。マッチポイントを取られた最後のボールですら、李娜は攻撃しようとしました。(そのボールは、ベースラインを大きくアウトしたのですが。)

チャンスを見て、相手の逆を突くショットを打つ、または相手を攻撃するショットを打つ。これが李娜の戦略です。相手が2歩以上ステップしなければ打てない場所を、李娜は常に狙っているように見えます。

李娜は、試合後のスピーチで、「もう私は若くはないけれど、来年も決勝戦でお会いしましょう」と観客に向かって微笑みながら話しました。私は、李娜のフットワークは、まだまだ世界の一線級で十分に通用すると思います。昔のアジア人(中国人)のイメージでは想像ができない恵まれたスポーツウーマンの体は、現在の女子のトッププレーヤーの中でもトップクラスです。あのブレない下半身と思い切りのよい攻める姿勢があれば、必ず李娜はやってくれると思います。

今の女子プロテニスプレーヤーで、パワーだけに頼ることなく、あそこまで自分から攻撃してポイントを取りに行くプレーヤーが他にいるでしょうか。

Mecir's Tennis (127) 夢十夜

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全く個人的な出来事です。昨晩、夢の中で、ミロスラフ・メシールに会いました。

夢の中のメシールは、どういうわけか「自分は、日本語が話せるので、日本語で話しましょう」と言ってくれたのです。

どんな話をしたのか、残念ながら夢なのでほとんど覚えていません。ただ、テニス以外の話をしたこと、ずいぶんと長い時間話をしたことだけを覚えています。

すでに50歳前になったとはいえ、デビスカップ監督であるメシールはスロバキア(ブラチスラバ)では有名人だという事です。会って話をする機会はないかもしれません。

それでも、いつか話ができる機会があるかもしれないと、信じています。聞いてみたいことがたくさんあるのです。

Mecir's Tennis (128) バウンドする地点を指さそう(その3)

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バウンドする地点を指さそう(その1)と(その2)で、フォアハンドでは、ボールがバウンドするタイミングで、バウンドした場所を指さす(肘さす)のが有効だと書きました。

どうしてかな…と考えていた時に、気が付いたことがあります。

もちろん、一番の理由は、タイミングがとりやすいからです。バウンドのタイミングとフォワードスイング開始のタイミングを一致させることで、いつも同じタイミングでボールを打つことができます。

一般に、イースタンなどの薄めのグリップはフォアハンドが不安定になりやすい傾向にあります。ちょっとしたずれがボールコントロールに影響しますので、タイミングを一定に保つことは大切です。

それとは別に、ボールがバウンドするタイミングを使うことが有効な理由があります。

それは、「バウンドする瞬間にボールの進行方向への速度は必ず落ちる」からです。トップスピンであろうが、スライスであろうが、進行方向の速度は必ず低下します。

つまり、バウンドのタイミングを使うということは、ボールの速度が遅くなるタイミングを使うということです。これは、ボールを打つ側にとってはタイミングがとりやすい、つまり打ち返しやすい感覚になるはずです。

ボールがバウンドする前のボールスピードの感覚でテイクバックをしていたプレーヤーは、フォワードスイングに入る際に、ボールが遅くなった感覚になります。それだけ、フォワードスイングの気持ちの余裕が生まれるわけです。

これも、ボールのバウンドをタイミングとして利用する利点の一つです。プレーヤーは、ボールスピードが落ちることを、うまく利用するとよいと思います。

Mecir's Tennis (129) バウンドする地点を指さそう(その4)

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フォアハンドで、ボールがバウンドするときに、左手(右利き)でボールを指さす(肘さす)ことを書きました。そのタイミングで、足はどうでしょうか?

フォアハンドの効き足である右足についてです。

状態(腕)だけではなく、足を「きめる」タイミングにも、ボールのバウンドは使えます。つまり、ボールがバウンドするときに、右足をの位置を決めるのです。

同時に、このタイミングで右足を軽く曲げるのも有効です。リズムをとる、わけです。リズムが取れ、右足に(フォワードスイングのための)パワーをためることもできます。

フラットドライブ系ボールはボールの進行方向側への力をそのまま打ち返すので、スイングのパワーよりも正確性が重要になります。(スピン系は、さらに上下方向に逆向き(下向きを上向き)にボールに力を加える分だけ、スイングにパワーが必要です。)

したがって、右足にパワーをため込む必要はないですが、しかし、リズムをとることや、ボールを打ち返すためのパワーが右足に必要になります。

右足のリズム・タイミングとパワーを、ボールがバウンドするタイミングでとることは有効です。


Mecir's Tennis (130) イマジネーションと最初の一歩目

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テニスコート上でいろいろな人とゲームをすると、試合前の練習である程度は技術力が分かってきます。以前書きましたが、試合の時にはこの情報は大切で、まずは相手の技量を類推して、それに応じた(簡単な)ゲームプランをたてます。

相手の技量はそのフォームである程度分かるのですが、時々、「フォームはそれほど高い技術や経験があるように見えないのに、ゲームになると勝てない」という場合があります。ボールを打つフォームはぎこちないので「この相手は大丈夫」と思っていたら、ボールがしっかり返ってくるという場合です。

こういうタイプのプレーヤーには、共通した傾向があります。
  • 年齢的に若い。
  • 足がよく動く。
  • 無理をしない。
  • ボールに向かう姿勢が真摯。
特に大切なのが足(フットワーク)です。フォームはぎこちなくても、体のバランスが崩れないのでボールがちゃんと返ってくるのです。こういう相手は、意外に強い。

テニスは足ニスと言います。フットワークが大切だという事は、誰もが知っています。でも、フットワークとはなんでしょうか。やみくもに足を動かせばよいのでしょうか。

足がきちんと(というよりもやたらと)動いているのに、どちらかというと無駄にフットワークを使っている人がいます。一見「格好良い」のですが、球際には弱い感じのプレーヤーです。

フットワークでいくつか大切なことがありますが、その一つは「一歩目の早さ」です。「速い」ことよりも「早い」ことが大切です。

プレーヤーは、相手がボールを打った瞬間からが「自分がボールを打つ番」となります。その準備が遅れるために、よいボール・安定したボールを打てないプレーヤーが、アマチュアには多いのです。

では、とにかく「早く一歩目を動かせばよい」のか?そうでもありません。

正しくない一歩目は、それを修正するのに時間がかかるために、逆にロスが大きくなります。だったら、一歩目を遅らせた方がよいぐらいです。

正しい一歩目を少しでも早くスタートする。これが大切です。そのためには、何が必要なのか。

イマジネーションです。

相手がボールを打った瞬間に、プレーヤーはそれがどんなボールで、自分はどんなふうにそのボールを打つのかを、イメージせねばなりません。そのイメージが早ければ早いほど、また正しければ正しいほど、プレーヤーは有利になります。そして、そのイメージに合わせて、一歩目を少しでも早くスタートするのです。

この練習は、コートの外でもできます。例えば、テニスの試合をテレビで見て、選手の背中からの映像の場合などには一歩目のイメージを頭の中で作る練習をすればよいのです。この一歩目ができるプレーヤーは、スイングやフォームが多少ぎこちなくても、必ず、よいゲームができるはずです。

Mecir's Tennis (131) 右足とラケットの同期(2)

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「右足とラケットの同期(1)」で、テイクバックで右足とラケット(面)を同期させることを書きました。これは、「テイクバックは弓矢の原理」で書いたことと関係します。

つまり、ラケット面と右足が平行になっていると、 ラケットの先と右足つま先が平行になります。

この形は、テイクバックからフォロースルーの間、できるだけ保たれることが望ましいのです。それは、いろいろなメリットがあります。
  • 足の力がラケットに伝わりやすい
  • 足がラケット面の微妙な向きをコントロールしやすい
  • 足でラケットを振るタイミングをコントロールしやすい
いずれにしても、腕ではなく足に仕事をさせることができます。腕の力をできるだけ抜いて、足がステップワークとラケットのスイング(とくにフォワードスイング)をコントロールできるほうが、より安定したストロークになるのです。

Mecir's Tennis (132) 強いボールを打つために ~フォロースルーの仕事

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このブログは、ミロスラフ・メシール(メチール)のテニススタイルについて、いろいろな角度から書いています。特に、これまではテイクバックからフォワードスイングについて、重点的に書いてきました。

正しいフォームで正しくボールを打つためには、正しいテイクバックと正しいフォワードスイングが必要です。ただし、それだけでは、狙った場所に強いボールを打つことはできません。

さて、では、どうすれば、強いボール(よいボール)を打つことができるのか?
  • ラケットを強く振る
  • ラケットを速く振る
確かにラケットを速く、そして力を込めて振れば強いボールを打てそうな気がします。しかし、これらは、スイングの(微妙な)バランスを崩してしまうため、安定したボールを打つことが難しくなります。

良いボールを打つために大切なことは、
  • フォロースルーを大きくとること
  • 体を立てて背筋を使って打つこと
が大切です。前者は、狙った場所にボールを打つためにも必要です。(フォロースルーは自分が打ちたい方向に大きく腕を伸ばしていきます。)後者は、ボールコントロールをしながら強いボールを打つために有効です。

この二つを、自分がバランスを崩したときにもしっかりと守らねばなりません。

逆に、スイングスピードは、ラケットを振る速度を上げてはいけません。大きなフォロースルーが取れるだけの(ゆっくりとした)スイングで打つことが大切です。

Mecir's Tennis (133) 強いボールを打つために ~ミニテニスは案外有効です

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このサイトに何度も繰り返し書いてきたことですが、安定して、強い(厚い)あたりのフォアハンドは、どうすれば打てるのか。テイクバックについて、最終的な確認をしたいと思います。


脳内イメージとしては、テイクバックではラケットが体と並行である時間が長ければ長い方がよりよいのです。体とラケットが並行になるときの利点はたくさんあります。
  • 左肩がしっかりと入る。ボールを打つコースを隠せる。
  • ためを作れる。パワーが出る。
  • 打点を遅らせることができる。打つまでの時間を稼げる。
  • スピンボールが打ちやすい(薄いグリップではボールの外側をこすりあげてスピンを打つため)。
  • ボールをインサイドアウトに打ちやすい。(フラットドライブは、インサイドアウトにボールを打つ。最近の厚い当たりのスピンではアウトサイドインに打ちますが。)

焦ったり、余裕がないと、つい、上の図の左のように左肩が開いてしまい、その結果、ラケットとの間の角度が大きくなります。そうすると、もう、タメを作ることも、ボールコントロールすることも難しくなります。

テイクバックでは、骨盤を回し、左肩を回す。これがどれだけ深く、ぎりぎりまでできるか(やりすぎると振り遅れるため)がポイントです。

左肩が回ってラケットと体が平行(に近くなる)のを確認する簡単な方法があります。ミニテニス(ショートラリー)です。ネットを挟んで、サービスライン内で打ち合うストローク練習です。フラットドライブでは、体とラケットに角度が付くと、ボールがラケット面にまっすぐに(垂直に)あたります(上図左)ので、回転がかかりにくくなります。したがって、相手のサービスライン内にボールを落とすことが難しいはずです。

Mecir's Tennis (134) 左肩だけではだめ!

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Mecir's Tennis (134) では、フォアハンドのテイクバックでは、左肩を入れるということを書きました。しかし、それでは、上体だけがひねられていることになります。

下半身をひねって、上体をひねる。これが正しいテイクバックです。

下半身をひねるということはどういうことか。それは、骨盤を回すということです。

図ではうまく書けないので文字で書きますが、フォアハンドでも、バックハンドでも、飛んでくるボールに合わせてひねるのは、実は骨盤です。

足はオープンでもよいのです。(バックハンドですら、骨盤が回っていれば、足はオープンでも構いません。)

バランスが多少崩れていても、骨盤が回っていればそのねじりを戻す力でスイングはできます。スイングの力は骨盤の回転からもらうのです。
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